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金曜ゼミ内容

地理的加重回帰と空間的自己相関の比較を高・浅見(2002)において行っていたのでそれのレビュー。

今までの研究において一定区画内の土地利用の混合具合を扱ってきたが、わが国において都市計画基本法に基づく、市街化区域、市街化調整区域、用途地域など立地または土地利用者が用意には土地の用途を変更できないようになっている。土地利用を外的基準として付け値を推定していたが、それら規制に関してなんら注意は払われておらず、推定モデルにこれらの規制が反映されるよう改良を行いたいと考えていた。メッシュ内の土地利用は、国土地理院発行の細密数値情報地図の10mメッシュを解析したものなので、ポイントパターン分析や空間的自己相関分析が有効と思われるが、地域に全体にかかる用途規制に関してそれらの分析が有効であるとは基本的に考えにくい。そこで地点ごとの関係ではなく地域間の際をモデルに組み込めるGWR(Geographicaly Weighted Regression)と手法に注目。どちらが地域ないの土地利用の混合の分析に役立つか比較してみる。


世田谷区を対象として住宅の地点および地域属性を住宅価格に回帰。単純なOLSを大域的回帰式として、残差分析を行い、残差の等高線を地図上にプロットして、未知の変数の存在を導き出す。一方GWRは相関係数に重みをつけるのでサンプルごとに違う相関係数が出てくる。これをまたも地図にプロットして係数の高低差から新たな変数の存在を探索する。
残差分析は、住宅の地点属性に関して敏感に反応、一方GWRは地域属性に関して敏感であることがわかる。残差分析はそのまま系列相関の分析と置き換えてもかまわない。自分の研究対象は地点ではなく地域メッシュを対象としたものなので系列相関、空間統計なので空間的自己相関を考慮したものよりも、地域的な差異を考慮したGWRでモデルを組む方が当てはまりがよいので、今後は適当なweightの探索方法を模索する。さらに一定面積であるメッシュ内の混合土地利用を考えるので、用途間の誤差構造を考慮に入れたweightつきSUR(Seemingly Unrelated Regression:外見上無関係相関)ができるかどうか考察中。ただこれでは不均一分散ではなく、単なる分散共分散となり前提としている誤差構造との乖離が心配になる。Gumbel分布におけるスケールパラメータの関係も新たに定義しなく手はならない。


指摘:実際に比較した論文が高・浅見だけなのでこれらの結果を一般化するのはまだ尚早。
    weightをかけて空間構造をモデルに取り込むのは悪くない。
    GWRで残差分析を行えばより正確になるのではないか(←きりないよなこれ)

基本的には否定されるような突っ込みもされずいいゼミでした。早く計算結果を出さねば。