うまいオチが思いつかない。

今度の誘拐事件、ざまぁみろと内心思っている人がインターネットの掲示板なんか見ると多数いるみたいですが、人として最低だと思う。突然誘拐される恐怖。離れ離れになる母子。それだけでビンビンって奴は結構な割合でいるんだろうなぁ、と思うと世相の乱れを憂うことしかできない自分が歯痒い。何かできるはずだ。何かが・・・
思いたつや否や私は、白いTシャツに、"No Music, No Life"と赤いフェルトペンで書き、ギターを持って駅前に繰り出し、「人間なんて、ららーらららら、らーらー」と声の限りを振り絞って歌いだした。
「理由なんかない。ただ分かってもらいたい。一人一人はちっぽけだけど、僕たちは・・・


無力じゃない!」

そんな気持ちを込め、小一時間も歌い続けると人が集まってきた。冷やかしでもなんでもいいとにかく聞いて欲しい。その気持ちが通じたのか、皆が歌に合わせて手拍子を始めた。その後、一緒に歌いだし、私を囲いフォークダンス大会が始まった。盛り上がりすぎたためか、近所から苦情が来たらしく、警察が来て、その場はお開きになってしまった。でもこれでいい。あの時、確かに僕らは、同じ空の下で、同じ思いでいたのだから・・・